2016/05/31
読んだもの(5/2016)
引き続き連邦制。阿部、早坂の論文はどちらもウクライナ連邦主義の研究には有用だろう。
論文の手直しに向け再び一次大戦関連も読んだ。何よりロシア語のモノグラフ(バフトゥーリナ)を初めて通読したのが今月の成果。2014年にキエフで出た論文集は正直そんなに高いレベルではないが、レエントとヤニシンの研究史はウクライナでの研究動向を知るには重要か。
Langewiesche, Dieter, Die Monarchie im Jahrhundert Europas: Selbstbehauptung durch Wandel im 19. Jahrhundert, Heidelberg, 2013.
Бахтурина А. Ю., Политика Российской Империи в Восточной Галиции в годы Первой мировой войны, М., 2000.
Colley, Linda, Acts of Union and Disunion, London, 2014.
Himka, John-Paul, "The National and the Social in the Ukrainian Revolution of 1917-1920," in Archiv für Sozialgeschichte 34, 1994, S.95-110.
Biondich, Mark, "Eastern Borderlands and Prospective Shatter Zones: Identity and Conflict in East Central and Southeastern Europe on the Eve of the First World War," in Böhler, Jochen/ Borodziej, Wlodzimierz/ Puttkamer, Joachim von (eds.), Legacies of Violence: Eastern Europe's First World War, 2014, pp.25-50.
Heathorn, Stephen, "Let us remember that we, too, are English': Construction of Citizenship and National Identity in English Elementary School Reading Book," in Victorian Studies 38, 1995, pp.395-427.
Брейар, С., "Украина, Россия и кадеты," in In memoriam: Исторический сборник памяти Ф.Ф.Перченка, М./СПб., 1995, с.350-361.
Реєнт О. П./ Янишин Б. М., "Велика війна 1914-1918 рр. у сучасній українській історіографії," in Украінський історичний журнал, 2014, №3, с.4-21.
Реєнт О. П./ Янишин Б. М., "Перша світова війна в українській історіографії ," in Реєнт, О. (Упоряд.), Велика війна 1914-1918 рр. і Україна, К., 2014,
Солдатенко, В. Ф., "«Українська тема» в політиці держав австро-німецького блоку й Антанти," in Реєнт, О. (Упоряд.), Велика війна 1914-1918 рр. і Україна, К., 2014, с.80-109.
Реєнт О. П., "Перша світова війна й політичні сили українства," in Реєнт, О. (Упоряд.), Велика війна 1914-1918 рр. і Україна, К., 2014, c. 302-309.
佐藤勝則編『比較連邦制史研究』多賀出版、2010年。
柴宜弘、中井和夫、林忠行『連邦解体の比較研究: ソ連・ユーゴ・チェコ』多賀出版、1998年。
池田嘉郎編『第一次世界大戦と帝国の遺産』山川出版社、2014年。
ブルンナー、オットー(石井紫郎他訳)『ヨーロッパ―その歴史と精神』岩波書店、1974年。
上条勇『文化的民族自治の理論―マルクス主義と多民族共生への模索―』金沢大学人間社会研究域経済学経営学系、2015年。
阿部三樹夫「コストマーロフのウクライナ主義と連邦主義」『ロシア史研究』41、1985年、81-104頁。
早坂真理「ロシア・ジャコバン派とミハイロ・ドラホマノフの論争 ―国際主義と民族主義の狭間―」『茨城大学教養部紀要』26、1994、53-77頁。
2016/05/01
読んだもの(4/2016)
連邦制、とくにドイツとナロードニキ。それに付随して、マルクス主義における民族問題と共同体論。あとはひたすら『スラヴ研究』。
Корольовのものは初めて読んだウクライナ語論文だが、かなり雑だった。Langewiesche, von Mohrenschildtはどちらも良書。
Langewiesche, Dieter, Reich, Nation, Föderation: Deutschland und Europa, München, 2008.
Von Mohrenschildt, Dimitri, Toward a United States of Russia: Plans and Projects of Federal Reconstruction of Russia in the Nineteenth Century, East Brunswick/London/Toronto, 1981.
Freeze, Gregory L., "The Soslovie (Estate) Paradigm and Russian Social History," in The American Historical Review 91(1), 1986, pp.11-36.
Dixon, Simon, "Russia's Soslovie (Estate) Paradigm Revisited," in The Slavonic and East European Review 93(4), 2015, pp.732-740.
Stakhiv, Matviy, "Drahomanov's Impact on Ukrainian Politics," in The Annals of the Ukrainian Academy of Arts and Sciences in the U.S., Vol. II, Spring, 1952, No. 1 (3), pp.47-62.
Хрипаченко, Т. И., "«Автономия» и «Федерация» в дебатах либералов и украинских националистов по «Украинскому вопросу»," in Вестник Омского университета, 2011, № 1, c.123-131.
Кудряшев, Вячеслав Николаевич, "М. П. Драгоманов и русские социалисты: дискуссия о федерализме," in Вестник Томского государственного университета 336, 2010, с.82-85.
Корольов, Геннадій, "Ідея федералізму як парадигма історичної перспективи доби Української революції 1917–1921 рр.," in Український історичний журнал 494, 2010, с.103-117.
和田春樹『マルクス・エンゲルスと革命ロシア』勁草書房、1975年。
和田春樹『農民革命の世界 : エセーニンとマフノ』東京大学出版会、1978年。
肥前栄一『ドイツとロシア : 比較社会経済史の一領域』未来社、1986年。
アンダーソン, ジョージ『連邦制入門』関西学院大学出版会、2010年。
イム・ホーフ, U.(森田安一監訳)『スイスの歴史』刀水書房、1997年。
コリー, リンダ(川北稔監訳)『イギリス国民の誕生』名古屋大学出版会、2000年。
外川継男「ゲルツェンにおける「スラヴ連邦」の思想をめぐって」『東欧研究会会報』2、1966年、16-22頁。
青木節也「「民族革命」の運命―ウクライナにおける民族統一戦線の成立と解体 1917-1920―」菊地昌典編『ロシア革命論 歴史の復権』田畑書店、1977年、260-301頁。
矢田俊隆「プラハに開かれた最初のスラヴ民族会議がヨーロッパ諸民族にあてた声明 (訳及び解説)」『スラヴ研究』3、1959年、93-100頁。
萩原直「ニコライ・バルチェスクにおける「ネーション」と「農奴解放」の問題」『スラヴ研究』6、1962年、43-64頁。
鳥山成人「ポーランド=リトワ連合小史(ミェルニクの連合まで)」『スラヴ研究』10、1966年、1-26頁。
外川継男「檄文の時代 : 人民主義の発生をめぐる若干の資料と解説」『スラヴ研究』16、1972年、161-207頁。
伊東孝之「東欧の民族問題とマルクス主義の民族自決権概念 : ローザ・ルクセンブルク」『スラヴ研究』18、1973年、53-96頁。
鳥山成人「エカテリナ2世の地方改革―その動機と背景に関する問題と諸見解―」『スラヴ研究』20、1975年、25-48頁。
早坂真理「ヴァレリアン・カリンカの保守主義思想 : 農民解放とホテル・ランベール(1852-1861)」『スラヴ研究』22、1978年、191-216頁。
原暉之「シベリア・極東ロシアにおける十月革命」『スラヴ研究』24、1979年、75-126頁。
西山克典「ロシア革命と農民―共同体における"スチヒーヤ"の問題によせて」『スラヴ研究』29、1982年、11-40頁。
林忠行「パリ平和会議の期間におけるチェコスロヴァキアと「ロシア問題」」『スラヴ研究』30、1982年、71-94頁。
稲掛久雄「「人民の権利」党をめぐって―その形成から「崩壊」までー」『スラヴ研究』32、1985年、106-126頁。
遠藤泰弘「ヴァイマル憲法制定の審議過程におけるフーゴー・プロイス ―直接公選大統領制をめぐって―」権左武志編『ドイツ連邦主義の崩壊と再建 ― ヴァイマル共和国から戦後ドイツへ ―』岩波書店、2015年、2-25頁。
飯田芳弘「ヴァイマル共和国における民主的単一国家論」権左武志編『ドイツ連邦主義の崩壊と再建 ― ヴァイマル共和国から戦後ドイツへ ―』岩波書店、2015年、26-63頁。
シェーンベルガー, クリストフ(遠藤泰弘訳)「ドイツ連邦国家の発展 ―1870年から1933年まで―」権左武志編『ドイツ連邦主義の崩壊と再建 ― ヴァイマル共和国から戦後ドイツへ ―』岩波書店、2015年、231-248頁。
藤波伸嘉「ババンザーデ・イスマイル・ハックのオスマン国制論―主権、国法学、カリフ制―」『史学雑誌』124(8)、2015年、1-38頁。
西村木綿「民族の「自決」とは何か:ユダヤ人「ブンド」の問いをめぐって」『社会思想史研究』39、2015年、131-149頁。
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