2015/03/03

2015/3/3


・旅行メモ

3.2
この日はリヴィウを一日観光。観光案内所の地図を頼りに旧市街を一通り歩き、前回は存在を知らなかった墓地も訪れた。多様な宗教が入り組んだ歴史を反映してであろう、教会の多さには改めて驚かされる。墓地ではイヴァン・フランコなどの有名人の墓石よりも、奥の開けた場所に位置する無数の戦死者たちの墓石群が印象に残っている。第二次世界大戦で対ソ連パルチザン活動を行ったUPA(ウクライナ蜂起軍)の集団墓地の隣には、第一次世界大戦後のポーランド・ウクライナ戦争で命を落としたポーランド兵士たちが埋まっている。これは戦間期にポーランドが作ったものに違いないが、当時はやがてかつてのナショナルな敵の隣で眠ることになるとは思わなかっただろうな。
昼過ぎから雨になったので、カフェで一息つく。リヴィウでカフェ文化が栄えているのはオーストリア時代の名残りということだ。

3.3
この日は当初イヴァノ=フランキフスクに寄ってブコヴィナのチェルニーフツィに向かう予定だったのだが、調べたら想像以上に時間がかかると知り、ただの移動日になってしまった。いい天気だったので少し残念。
バスには一応時刻表はあるようだが、バスターミナルのない小さな町の利用者に配慮してか、どこでも乗り降りできることになっている。そういうわけで走っては止まりを繰り返し、終点のチェルニーフツィまでは9時間もかかってしまった。リヴィウからチェルニーフツィまで通しで乗っていた人はいなかった気がする。どこでも降りられるのだから、地元の人にとってバスに貼られた行き先表示はそのバスが向かってくれる方角を示す程度のものでしかないのだろう。
チェルニーフツィの中心部はブコヴィナの首都であった往時を偲ばせるヨーロッパ風の街並みだが、同時に傷んだファサードからは保存状況の劣悪ぶりが窺える。まあ金が足りないんだろう。

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