2015/05/17

ドイツの町と紋章24 ノイス


ノイスはライン川左岸、ドゥッセルドルフの向かいに位置する都市。人口は15万人超で、郡と同等の地位を持つ郡独立市に属さない市としてはドイツで最大らしい。歴史は古く、ローマ時代のノヴァエシウムという植民市がその起源である。
ケルンを去る前に近場の町ということで訪れ、メインストリートと教会を軽く観光した。とりわけ目を引くものはないが、住みやすそうな印象だった。

紋章は以下の通り。右は大紋章。

Wappen der Stadt Neuss 

右部分の白十字の起源は12世紀の印章であり、十字軍を表しているとされる。1217年の最古の紋章はこの十字模様であった。15世紀に市が皇帝から特権を授かると、帝国自由都市でなかったにもかかわらず双頭の鷲が紋章となり、さらに王冠をかぶせることが許された(これは当時、ノイスとアムステルダムのみだった)。16世紀に古い十字の紋章と新しい双頭の鷲の紋章が一体とされ、それが現在まで用いられ続けている。
大紋章のライオンが登場したのは1638年である。


写真は市庁舎。よく見ると紋章が認識できる。


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2015/05/13

ドイツの町と紋章23 マンハイム


マンハイムはハイデルベルクから電車で15分ほどの距離にある大都市。ドイツでは珍しい格子状の計画都市で、特に見どころはないが高等教育や博物館が充実した文化都市である。
ハイデルベルクの帰りに寄り、町のシンボルであるユーゲントシュティールの給水塔のみ見物した。格子状の道はどこへ行くにも回り道している感じがする。

紋章は以下の通り。

Wappen der Stadt Mannheim

右に描かれたのはハイデルベルクと同じくプファルツ選帝侯のライオンで、左図はヴォルフスアンゲル、「狼を捕える罠」と呼ばれる二重鉤である。ヴォルフスアンゲルはドイツの紋章にしばしば登場し、ゲルマン的な起源ゆえナチの軍団のシンボルとしても用いられていた。両意匠は18世紀の印章に現れ、1896年に現在の紋章が制定された。

給水塔とは思えない。


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ドイツの町と紋章22 ハイデルベルク


ハイデルベルクはかつてプファルツ選帝侯の宮廷がおかれた古都である。ネッカー川のほとりの美しい旧市街に加え、ドイツ最古の大学をも擁している。
ミュンヘンで学籍登録した帰りに一泊したが、今思い出すと何と言うか観光地としての総合力が高かった。城や哲学者の道もよかったが、記憶に残っているのは大学の学生牢と早朝に見た虹。

紋章は以下の通り。

Wappen der Stadt Heidelberg

このライオンはハイデルベルクに首都がおかれていたプファルツ選帝侯領の紋章獣である。下部の三つ山図形(Dreiberg)は都市名(Heidelberg)を示唆するものだとされている。現在の紋章の図柄は1898年に採用されたが、1969年に様式化がなされており、それ以前は以下の紋章が用いられていた。



虹はまだ町に誰もいなくて独占できたのがよかった。


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2015/05/09

ドイツの町と紋章21 ザンクト・ゴアルスハウゼン


ザンクト・ゴアルスハウゼンはライン川沿いの小さな町。人口は1000人強しかないが、ライン川観光の名所であるローレライとネコ城を擁している。
僕はリューデスハイムからここまで観光船に乗り、電車でケルンに戻った。「世界三大がっかり」の一つに数えられるローレライだが、船内放送が盛り上げてくれたおかげでまあまあの迫力に見えた。ちなみに船内放送はドイツ語、英語、日本語で、その日も結構な量の日本人ツアー客が乗船していた。

紋章は以下の通り。

Wappen der Stadt Sankt Goarshausen

上部のライオンはベルギッシュ・ライオンと酷似しているが、これは当地をかつて支配していたカッツェンエルボーゲン伯の紋章である。三つのフルール・ド・リスが描かれた下部はヴィースバーデンの紋章を想起させるが、むしろ対岸のザンクト・ゴアールの斜め格子との関連が指摘されている。今後の訪問予定もないのでザンクト・ゴアールの紋章もここで紹介しておく。

Wappen der Stadt Sankt Goar

写真はローレライ。

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2015/05/08

ドイツの町と紋章20 リューデスハイム・アム・ライン


リューデスハイムもライン沿いの町。小さな町だがライン峡谷観光の主要都市で、ワイン酒場や土産屋では日本語もしばしば見られる。
日曜日に訪れたが石畳の小路はどこもかなりの人出で、おそらく平日よりにぎわっており観光地だなあと思った。ワイン畑の上をリフトでのぼり、森の中を少し歩いてアスマンスハウゼンという市内の別の地区に再びリフトで下った。最初のリフトはライン川を臨みながら涼しい風にあたれてとても気持ち良かった。

紋章は以下の通り。

Wappen der Stadt Rüdesheim am Rhein

ブリュール以来の変わり種。
騎乗しているのはトゥールのマルティヌスという聖人で、彼はマインツ大司教時代に列聖された。立っている巡礼者は聖ヤコブであり、シンボルである杖とホタテガイとともに描かれている。リューデスハイムの紋章は幾度も変化しながら現在にいたっており、類似の絵柄は17世紀から19世紀の印章に現れているが、19世紀の紋章では一時的にホタテガイのみが描かれていた。

最近またうまく紋章を撮れている。市庁舎。


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ドイツの町と紋章19 エルトヴィレ・アム・ライン


エルトヴィレ・アム・ラインはライン川沿いの小都市で、「ワインとシャンパンとバラの町」を称している。
ライン川沿いの町はとても一日で回り切れる量ではないので適当に選んだのだが、中世からの城、木組みの家、石畳の道など雰囲気がありよかった。ライン河畔のバラの花壇の前にはワインの屋台とテラス席があり、次の電車まで時間があったので一杯飲んだ。

紋章は以下の通り。

Wappen der Stadt Eltville am Rhein

初めてWikipediaに説明がなく、他サイトを参照した。
絵柄は分かりやすく、左がマインツの車輪、右が聖使徒ペトロの鍵である。マインツ大司教領の一部であったことから16世紀ごろの印章にマインツの車輪が現れ、のちにペトロの鍵が加えられた。

標識に紋章を発見。


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2015/05/06

ドイツの町と紋章18 ヴィースバーデン


ヴィースバーデンはヘッセン州の州都で、ヨーロッパで最も古い温泉保養地の一つに数えられる。州は異なるが、マインツとはライン川を挟んで隣接している。
ここも駅を起点に中心部を歩きまわった。保養地でありつつもかなりの大都市で、近代的な建物が並ぶ新市街と市庁舎の周囲の旧市街どちらも立派。もちろん、クーアハウスやカイザー・フリードリヒ浴場(ローマ式の混浴浴場)などからは現在も保養地として栄えていることが窺えた。

紋章は以下の通り。

Wappen der Stadt Wiesbaden

この紋章は16世紀の印章を起源としており、青い背景にアヤメを図式化した絵柄が三つ描かれている。この意匠は紋章学でフルール・ド・リスと呼ばれ、元来フランスに起源を持ち、中世のヨーロッパで好んで用いられた。現在の紋章は1906年に制定されたものである。

写真は市庁舎。中央上部に掲げられているのは古い紋章だろうか。


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