2015/02/04

2015/2/4


・読んだもの

Langewieshe, Dieter. „Föderativer Nationalismus als Erbe der deutschen Reichsnation: Über Föderalismus und Zentralismus in der deutschen Nationalgeschichte,“ in Dieter Langewiesche und Georg Schmidt (Hg.), Föderative Nation: Deutschlandkonzepte von der Reformation bis zum Ersten Weltkrieg. München, 2000

ドイツナショナリズムの伝統を「連邦的ナショナリズム」と名付け、近代ドイツ史において連邦主義がドイツ・ネイションの一体性概念や1871年に誕生した国民国家といかに共存していたかを政治、経済から教育、祭典、記念碑保護などに至る様々な分野から論じたもの。19世紀前半はネイションビルディングがドイツネイション全体と個々の王朝という二つの地平で進展していたとか、国民国家において各地の王侯貴族が連邦主義の維持に寄与していたとか、興味深い指摘も多かった。
歴史的に継承された連邦主義は、国民国家形成でその目標設定を大きく変えた。連邦的ナショナリズムは、個々の国家を州へと陪臣化することで、もはや歴史的に育ってきた国家的多様性を超克する国民国家には対抗しなかった。反対に、連邦的ナショナリズムは地域や個々の国家の伝統を文化面で守っていたため、いまや新たな国民国家がドイツ社会において広く、素早く受容されることに著しく寄与した。人は連邦主義者や地域主義者を自任しながら、国民国家に適合していった。故郷運動(Heimatbewegungen)は国民国家と争ったのではなく、それを連邦的に整形したため、国民国家を受け容れやすいものとしたのだ。もしかするとこの点にイタリアナショナリズムの進展との中心的な相違が見出せるかもしれない。(S.241)
 なるほどね。


・現代ウクライナの重要人物

Viacheslav Chornovil (1937-1999)
ジャーナリスト、ソヴィエト期ウクライナの代表的な反対派。1976年のウクライナ・ヘルシンキ連合のメンバー。人民運動「ルフ」の最重要人物であり、1991年の大統領選挙に出馬するも落選した。自動車事故で死亡。

Levko Lukyanenko (1928-)
ソヴィエト期ウクライナの代表的な反対派、ヘルシンキ連合メンバー。ウクライナ独立宣言の起草者である。2005年にユシチェンコによってウクライナ英雄に叙された。

Mykola Rudenko (1920-2004)
作家。ソヴィエト期ウクライナの代表的な反対派、ヘルシンキ連合創設者。

Pyotr Grigorenko (1907-1987)
ソヴィエト軍少将。ソヴィエト期ウクライナの代表的な反対派。1977年にアメリカに移住し、ヘルシンキ連合の活動に参与した。

Ivan Drach (1936-)
詩人、文芸批評家。ソヴィエト期ウクライナの代表的な反対派、「ルフ」の中心メンバー。2006年にウクライナ英雄に叙された。

Yuriy Shcherbak (1934-)
医者、作家。1987年「緑の世界」党を設立、1990年に「緑の党」に改称。90年代以降は西側諸国の大使を歴任した。

Rinat Akhmetov (1966-)
ウクライナを代表するオリガルヒ。ドネツクを地盤とし、政界に多大な影響力を持つ。シャフタール・ドネツクのオーナー。ウクライナが東西の狭間で上手く駆け引きすることを望んでおり、現在は事態の鎮静化を待ちながら表舞台に上がるのを避けていると思われる。

0 件のコメント:

コメントを投稿